井上ひさしさんを悼む

chiaki50612010-04-15

天候不順が続きますね。

もう4月も半ばなのに、寒い日が多かったり・・

うーーん、いい加減に冬物のコートとおさらばしたいのに

出来ずにいる今日この頃です・・


さてさて、今日は

先日亡くなられた井上ひさしさんに少し触れつつ、

私自身が興味を持った

日本のSF小説なぞをご紹介させて頂きましょうかね。


4月9日に、井上ひさしさんの訃報をニュースで知りました。

前の本屋での習性でしょうか。

亡くなられたと聞くと、どうしてもその方の著作や活動を調べてしまうんですね。

テレビ等で特集もされていたりしたので、

あえて私の方からは遠慮させて頂きますが、

そうですね、井上ひさしさんの劇作以外の代表作は

吉里吉里人』(新潮文庫)でしょうか。

吉里吉里人(上) (新潮文庫)

吉里吉里人(上) (新潮文庫)

「東北の一寒村が突然独立宣言をする!」というユーモアー溢れるSF小説で

出版当初大変話題を呼んだ作品だったようです。


私は、井上ひさしさんの作品もそうなんですが、

古今東西を問わず、あまりSF小説やファンタジー小説を読んだことがないんですね。

まぁ、そもそも「何をもって『SF小説』というのか」という問題もありますが。

でも、好奇心は旺盛で新しいチャレンジは大好きなんで(笑)

この機会に読んでみようかと思っています。

そして、「SF小説」を少し調べてみて、他にもちょっと面白そうな本があったので

ご紹介したいと思っているんですよ。

それは、筒井康隆さんの『家族百景』(新潮文庫)と

小松左京さんの『日本沈没』(小学館文庫)です。

家族八景 (新潮文庫)

家族八景 (新潮文庫)

日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)

日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)

まずは、『家族百景』ですが

これは主人公に「七瀬」という女の人が登場するので、

「七瀬三部作」の第一作目と言われているようです。

一応長編の形態をとっていますが

主人公の七瀬さんが八人の家庭のお手伝いさんとして入ってゆくので

八つの短編ともいえる作品だそうです。

この七瀬さんは人の心をすべて読み取ってしまう能力を持っているようですよ。

大勢の方がおススメコメントをしていたので、

とても読みたくなってしまいました。

次に、『日本沈没』ですが

こちらは、2006年に草なぎ剛さんと柴咲コウさん主演でリメイクされていますね。

映画で知っている方も多いかもしれませんが

あえて原作で読んでみたいなぁと思える作品です。

地震大国の日本ですし、地殻変動で日本列島が海に沈むというのは

結構リアルな感じがしますね。

そして、私が何よりも驚いているのは、

家族八景』も『日本沈没』も

今から30年以上も前に書かれた作品だということなんです。

小説はその時代の風潮や流行などに敏感に反応するものなので

一時期とても読まれていた小説でも

時代と共に全く見向きもされなくなってしまうものが多くあります。

けれども、そんな中で、しかも一番時流の影響を受けやすそうな

「SF小説」というジャンルで長く読み継がれていく作品というのは

きっと凄い力があるんだろうなぁと思ってしまいます。

そうですね、時代を超えて読まれるものには

「不変のもの」が描かれているんですね。


SF小説は他にも国内でいえば栗本薫さんや田中芳樹さんなどがいらっしゃいますね。

シリーズものなどが多くて初心者にはちょっと手を出しにくい感もありますが

いつかチャレンジしてみたいなぁと思います。


最後に、

井上ひさしさんが遺された

あまりに有名すぎる素敵なことばを綴ってみます。

「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく
 ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに
 まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでもゆかいに」

胸にジーンときますね・・・