『吉原の遊郭』気になるところ(前編)
4月に入ってからの寒い日が続き
桜前線は停滞気味なんでしょうか?
みてみたいもんです。
さてさて、今回は桜の中でも
比較的遅めに咲く八重桜の「一葉」にかけて
樋口一葉の作品などに触れてみましょうかね。
もう、終わってしまったと思うんですが
毎年、樋口一葉が住んでいたことのある浅草竜泉寺町あたりは
八重桜「一葉」が歩道沿いに咲くんですね。
4月の2、3週目のどちらかの週末にはお祭りみたいなものもあって
浅草近くに住んでいた時は見に行っていました。
場所柄、吉原に近く
現在少し錆びれた感じがあるのですが
それが逆にとてもいい味を出しているエリアです。
今回は、樋口一葉の作品と共に、「吉原」に関する作品もご紹介しましょう。
樋口一葉というと「夭折した天才作家」というイメージがあるのではないでしょうか。
ええ、確かに肺結核で25歳という若さで亡くなっています。
もっともっと長生きしていれば、もっともっと多くの作品を遺せたはず・・
と思わずにはいられませんね。
でも、ここからは私の偏見ですが
私は、そうは思わないんですね。
なぜなら、作品の量や質は、その人の生存年数とは無関係だと思っているからです。
樋口一葉は25年の人生の中で、苦労しっぱなしでした。
生活苦にあえぎ、恋愛も成就せず、結婚もできないまま、病気に苦しんで亡くなりました。
こう書くと悲壮感漂いますね・・で、でも、一葉はこういう人生だったからこそ
あのような香り高い名作を生み出すことができたのだと思います。
一葉の生涯はドラマや演劇の作品にもなっていたと思いますので、
興味のある方はそちらをご覧下さい。
一葉の作品と同じぐらい引き込まれること請け合いです。
では、一葉さんの作品ですが
一葉は生涯に20編程度の小説作品を遺しています。
その中で、一葉が浅草竜泉寺町に住んだ時の経験から書かれた作品が
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ストーリーは学校の「お勉強」でも少し習うぐらい有名なので省きますが
一葉はこの作品で思春期のまどろっこしい葛藤や人生における重い宿命を
見事に描き切っています。
原文は文語体で少々読みづらいので、
現代語訳になっているものやマンガで紹介しているものを最初に読むのもいいかもしれません。
私が一番おススメしたい読み方は、「CDブックで聴く」ですね。
- 作者: 樋口一葉
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「読んでないじゃん!」と怒られそうですが、
いい文章にはいいリズムがあるんです(笑)
特に文語体の作品には「音で聴く」のがいいですよ。
一葉は日記や随想、短歌なども遺しています。
日記や随想では、一葉の生活や考え方を詳しく知ることができます。
その中で、一番印象に残っているフレーズが、
「女が綺麗な着物を着たいと思って何が悪いの」
というようなことが書かれていた所でした。
一葉は、日々の暮らしにも困るほどの生活を強いられていたにもかかわらず、
「美しいもの」への執着に近い愛情は捨てていなかった、
そして、彼女は自身の勝気な性格から、
「何とかこの境遇から抜け出してやろう」と野望を抱えていた
ことが伺えますよね。
一葉のプライドの高さを再認識し、「物書く女の業」を垣間見た気がしました。
一葉ときもののことなら『一葉のきもの』(河出書房新社)を見るのもいいですよ。
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樋口一葉のことだけでなく、この時代の文化にも触れられます。
さてさて、ここで、もうちょっと「吉原」のことが知りたくなってきましたね(笑)
うーーん、変な意味に取られると嫌なんですが
江戸時代初頭に出来た幕府公認の「遊郭」としての「吉原」について
とても興味深い小説があるのでご紹介したいと思います。
で、ですが、ちょっと長くなってしまったので、次回必ずご紹介したいと思います。
次の日記も是非ご覧になって下さいませ〜