銀幕スターに憧れて・・・

chiaki50612010-03-15

随分と暖かくなってきましたね。

梅が見頃を迎えているところが多くて、

気持ちも華やいで浮足立ってきちゃいますね(笑)

ちょっとの間ご無沙汰していたのですが、

そうですね、今日は最近本屋さんで見付けた面白そうな本を

ご紹介することといたしましょう。


私は、映画のことを詳しく語ることができませんが、

でも、それでも「銀幕の大女優さん」には

とてもそそられるものがあります(いやらしい意味じゃなくて!)

なんというか、そういった華やいだ世界に憧れがあるんです。

「自分には全然縁のない世界だけど、もし次に生まれ変われるとしたら・・」

みたいな夢でしょうか(笑)

そんな私が「読んでみたいなぁ」と思ったのは

高峰秀子の流儀』(新潮社)です。

高峰秀子の流儀

高峰秀子の流儀

今年の1月に発売された新刊なのですが・・

みなさんは高峰秀子さんをご存知ですか?

・・・すみません、随分失礼な質問で。

ただ、私を含め、今の三十代より若い人は、正直知らない人も多いと思います。

私もきっと過去の書店勤めがなければ、知らなかった大女優さんです。


高峰秀子さんは、5歳で子役として映画『母』でデビューされてから

1979年に引退宣言をされて女優をお辞めになるまでの間

日本映画界の顔のような方でした。

出演された映画のことは、詳しくないので割愛させて頂きたいのですが、

高峰さんは女優引退後、数々のエッセイを執筆されています。

鋭い観察眼で書かれたエッセイにはファンも多く、

特に高峰さんの自伝的なエッセイ『わたしの渡世日記』(文春文庫上下巻)

は当時のベストセラーになった本だそうです。

わたしの渡世日記 上 (文春文庫)

わたしの渡世日記 上 (文春文庫)

私が書店員だった頃には、2002年ですが『にんげん住所録』(のちに文春文庫)

というエッセイを沢山売らせて頂いた記憶があります。


私はエッセイを数点、それも拾い読みなんですが、

させて頂いた感想からいいますと、

「面白い!!」

でした(笑)

日々、日常の細々としたことが描かれているだけだったのですが、

ぐいぐいと引き込まれるんですね。

もちろん、大女優さんだったので、

他の俳優さんとの交流や昔の思い出話など、

普通の人とは違う生活にも触れられてはいるのですが、

面白い部分はそこだけではないのです。

有名人の私生活が垣間見えるから、

また、非日常的な生活を営まれている方への憧れから

だけではないのが、

高峰秀子さんの著作の最大の魅力だと思います。

なにせ、私は、高峰さんが銀幕で大活躍されていることを知らない世代の人間です。

そして、おそらく高峰さんの出演されている映画をちゃんと見た記憶もない。

高峰さんの文章には、女優として人を惹きつけたのと同じぐらいの力があるんですね。


今回わたしがご紹介した新刊は、高峰さんご自身が書かれたエッセイではありません。

けれども、高峰さんをご存じない方も、是非興味を持って頂けたらと思います。

そして、この本がきっかけになって、

高峰さんご自身のエッセイや出演された映画などを

楽しんで頂けたら、凄くうれしいです。